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今月の特集

『どんなに重い障害を持っていても、このまちでずっと暮らしたい。』

笑顔と生きがいを支えるもうひとつの家 コンビニハウス


コンビニハウスは、まちの住宅街にある一軒家。
ごはんを食べ、お風呂に入り、買い物に出かける、
そんなごくふつうの暮らしを営んでいます。

コンビニハウスは、障害を持つ人たちの、もうひとつの家。
彼らの家族が病気になったり、用事で出かけたりする間、この家で生活をします。
ここでしかできない時間を過ごします。

コンビニハウスには、縁の下の力持ちが、たくさんいます。
障害を持つ人、そしてその家族たちの、笑顔と生きがいを支えています。


生活に休みはないから、24時間オープンの家

 名古屋市西区。地下鉄鶴舞線「庄内通」から歩いて10分ほどの住宅街に、コンビニハウスはあります。2階建ての一軒家。 門の前の「コンビニハウス」と書かれた青い看板が目印です。
 訪ねたのは、夏の陽射しがまぶしい、とある一日。風通しよく開けられた玄関を入り、「おはようございまーす。ボラみみです」 と声をかけると、玄関から続く廊下のつきあたりの部屋から顔をのぞかせて、「どうぞー、お入りくださーい」と明るい声で迎え てくれたのが、コンビニハウスの大黒柱、大川美知子さんです。
 大川さんは、障害を持つわが子の子育ての中で、障害者とその家族が、住みなれたまちであたりまえの暮らしをすることが、 どれだけたいへんなことか身をもって体験してきました。「たとえば介助する家族が病気になったら、子どもを学校へ送り迎えできない、 食事や入浴の介助もできない。日常生活が送れなくなってしまう。遠く離れた施設で暮らさなければならなくなるかもしれない。 でも地域にちょっとした手助けがあれば・・・・そんな暮らしのささやかな助け合いから始まったのがコンビニハウスよ」と大川さん。
 そして障害者の生活がもっと豊かになるように、介助に息切れした親がひとときでも楽になるように・・・ごく自然でとても切実な願い からコンビニハウスは生まれました。その名前には、まちのコンビニエンスストアのように24時間オープンして、いつでも必要なとき、 必要な援助を提供しますというメッセージが込められています。

写真 大川美知子さん(左)と家事ボランティアのみなさん


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