国際協力、はじめの一歩

21世紀幕開けの年に私たちが直面したのは、
海を越えた国で、想像を絶する貧困、飢餓、紛争という
厳しい現実の中で生きているたくさんの人たちがいるということ。
現地に飛んでいって支援するNGO団体の活躍が注目される中、
日常の生活の中で、自分には何ができるんだろう?何かしたい!
と感じている人も多いのではないでしょうか。
国際協力のはじめの一歩、誰でもできる手軽なものから話題のNGO活動を紹介します。

買い物で、国際協力 
 名古屋市北区の大曽根商店街オズモールにある輸入雑貨店「オゾン」。店内は、ウールの手編みセーターや帽子、刺繍やビーズをあしらったシルクのバッグ、民族小物などがぎっしり並んで、手づくりの温もりとカラフルな色彩に満ちています。
 赤い毛糸で編んだ手袋と靴下には『パキスタン北西部難民キャンプで暮らすアフガン難民の人たちから』のメッセージが添えられています。ほかにも『長い間内線の続いたカンボジアで職業訓練センターの人たちがつくった製品です』といった商品説明の色紙があちこちにあって目を引きます。

フェアトレード
フェアトレードは環境を大切にするエコロジーにも通じている。環境にやさしい石鹸製品、有機栽培のコーヒー、紅茶も取り扱っている。 フェアトレード

 ここ「オゾン」はアジア、アフリカ、中南米約23カ国の人たちが作った商品を扱うフェアトレードショップです。フェアトレード(公正な貿易)とは、世界経済のシステムにより貧困に追いやられている発展途上国の人々を支えるために、適正な価格で商品取引を行うしくみです。現地の人々への資金援助ではなく、人々の手で経済的自立を築くことを支援するのです。
 2001年10月にお店を開いた杉本皓子さんの「品物と一緒に、作っている人の暮らしぶりを伝えたい」という思いは、ていねいな仕事を感じる品揃えやこまやかなディスプレイに表れています。「お買い物して国際協力というのはもちろんですが、フェアトレードの絵本や環境の本に触れながら、大人も子どももここでゆっくりとした時間を過ごしてほしい。それだけでも大歓迎!」と杉本さん。近い将来には生産者をたずねるツアーや、その国の文化や音楽を紹介する交流会を開きたいという夢をあたためています。
杉本皓子さん 店長の杉本皓子さんは、フィリピン情報センター・ナゴヤというNGOで長年活動している。「フィリピンに行くと体内時計がぴったり合う!」とスタディツアーへの参加も頻繁に。

I n f o m a t i o n
輸入雑貨店「オゾン」 輸入雑貨店「オゾン」
名古屋市北区東大曽根町本通り3ー676 2F
TEL : 052ー917ー4580
営業時間/10時〜7時(木曜定休)

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