アットホームな雰囲気でわいわいがやがや
名城線が環状線になり、交通の便が良くなったのが原因か、本山駅周辺はにぎやかな街並が広がっていました。おしゃれな高層ビルがたくさん建っているので、どこだろう?と迷うこと、20分。活動場所にようやく着けたのは、約束の時間の10分前でした。30分前には本山駅に着いていたのに・・。ビルの中に入って、また迷い、ようやく着くと、あたたかい笑顔で迎えてくださいました。
NPO法人「草のネット」では、精神障害者の自立支援活動を行っています。私が訪ねた日は、精神障害者患者会「雑草」のフリースペースとして開放している傍ら、「草のネット通信」と題された通信誌の作成が行われていました。通信誌の作成に携われない私は、フリースペースにいる方々のお話を色々と聞かせていただきました。
話しているのは日常の事ばかりで、あまり医療カウンセラーのような印象は受けませんでした。精神障害者の自立生活支援と聞くと、臨床心理士やカウンセラーの人を呼んで、相談会でもしているのかなと思ったのですが、全然そんなことはなく、最初は緊張していましたが、むしろアットホームな雰囲気で、まるで自分の家にいるような感覚に陥ってしまいそうでした。みんなで飲み物を飲んだり、いろいろな事を話したりと、まるで家族のよう。みなさんが積極的にお話をされるので、私の方が圧倒されてしまいました。
パソコンを使って、草のネット通信を作成
安心して暮らせる未来へ
「仕事先には精神障害者であることは言っていない」。お話を聞いて、その言葉が一番印象に残りました。また、いろんな新聞の記事をスクラップしているのを見て、その記事を見させてもらうと、障害者に対しての法律や福祉問題がたくさんありました。
7月に作られた「草のネット通信」の代表の方の言葉に、こう書かれています。「大きな経済の流れがいろいろなものを覆い隠してしまっている事柄が幾つもあるのではなかろうか。時として、なぜこんな大切なことが、特に弱者である障害を持つ人や、経済的に恵まれない人にはっきりと報道しないのか。・・・(中略)・・・郵政の民営化問題が、物議をかもし出しているその中で、なぜ障害者自立法案の進捗状況を、マスコミはほとんど報道しないのか、私には不思議には思えてならない。」障害を持つ人を取り巻く環境は、日々変わっていき、良かれと思う法律でも否決されてしまったり、逆にわけのわからない法律が可決されてしまう事もあります。将来、人と人とが共に歩いていく未来を目指すために、私は障害者の方に配慮した法律が一日でも早く作られるといいな、と思います。
相談事で悩みなど自由に話し合います
体験・文
ボラみ隊 中村 香緒里
自転車で街中を走ることが大好きな現役高校生。
最近は、ボラみみの事務所にも自転車で来ます。
将来はボランティア団体の手助けになる仕事に就くのが夢。今は経理について猛勉強中。