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不定期連載 No.1 届けたい、今

ボラみみより情報局が運営に携わる愛知県被災者支援センター*では、避難者、ボランティア、職員などさまざまな人たちが集い、縁を紡いでいます。みなさんの今、そしてその想いを届けていきます。

* 2011年6月より愛知県がNPOに委託して設置し、4つのNPOで運営。東日本大震災により県内に避難する被災者へ多様な支援を行う。

子どもたちに笑顔を。 −福島と岡崎のママ達が育むプロジェクト−

集合写真

PROFILE

小松 恵利子

愛知県岡崎市出身。
福島県いわき市に嫁ぎ、3人の息子に恵まれる。東日本大震災で被災。「福島のみんな あそびにおいでん!プロジェクトin愛知実行委員会」副委員長として、活動の中心となる若いママ達を支える。

Information

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E-mail: oiden.aichi@gmail.com
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 2011年3月11日、東日本大震災。私は、福島第一原子力発電所から50キロ離れた福島県いわき市で被災。幸い家族は皆無事。翌日、シドニーに住むオーストラリア人の友人からの電話で、福島第一原発の事故のことを知らされ、放射性物質による子ども達の内部被曝を心配し、私の実家、愛知県岡崎市に子ども達3人と避難した。福島県では、多くの子ども達が地元を離れて避難生活を送り、福島県に暮らす子ども達は、外で長時間遊ぶことが制限され、自由を奪われている状況が続いていた。震災から1年間、私は、福島県と愛知県を往復しながら、子どもを持つ同じ母親として、自分だけ避難することを心苦しく思う日々を過ごすこととなった。

 2012年5月、子ども達はそれぞれ愛知県の学校に進学し生活も落ち着き、私は、福島県の子ども達を愛知県に招待し、思いっきり外で遊ぶ保養プロジェクトを計画し始めた。その頃、放射能の勉強会をしている岡崎に住むママ達と出会った。中には、福島のママ達へ、西日本の野菜など、支援物資を送るママもいた。自分の子どものために勉強会をしているママが福島のママを支援していることを知り、私は、保養プロジェクトをやりたいとお願いをした。福島の他のママ達からも岡崎のママ達に声が届いていた。「以前のように、自由に遊べて、外で走り回れたらいいのに…」。子ども達が、笑顔で過ごせる機会をたくさん作りたいという強い想いが岡崎のママ達の心に芽ばえ、「福島のみんな あそびにおいでん!プロジェクトin愛知実行委員会」を立ち上げることになった。

 これまで、2012年夏休み、2013年春休み期間中、プロジェクトを実施。福島県に住む幼児・小学生とその保護者を対象に、毎回約30名を1週間程度愛知に招待。夏には、川遊び、ぶどう狩り、バーベキュー、花火を、春にはプレイパークでの外遊び、お花見、たけのこ掘り、お寺でホームステイを存分に堪能。毎回交流会を開き、福島と愛知のママ同士がゆっくり話せる時間を設け、市民レベルでの交流を深めた。また、福島の中学生を招待し、愛知の中学生とテニスやバレーボールの交流試合を通し、親睦を深めるプロジェクトも運営している。

 福島の子ども達に必要なことは、数日から数週間の短期間でも他の地域で過ごすことで、体内の放射性物質を減らし、自由に野外を駆け回り、ストレスを発散すること。また、日ごろ子ども達の被曝に気を遣っているママ達も、心配をせずに自由に遊ばせることで、リラックスできる良い機会となっている。愛知ではなかなか知ることのできない福島の子ども達を取り巻く現状を聴き、みんなで話し合い、理解を深めることで、今後の生きる方向性を見出せるのではないだろうか。一人ひとりのつぶやきを聞き逃さず、不安を取り除くことができれば、全ての地域の、全ての世代の方々ができうる限り健やかに暮らせるだろう。そんな社会こそが、子ども達の明るい未来をつくり出すことができると信じて、子ども達の笑顔のために、また新しいプロジェクトを計画している。

■この夏は(7月26日〜31日、8月2日〜8日)、福島より約70名の親子を岡崎に招待。思いっきり外で遊ぶプログラムを実施します。
■ショートステイを希望する方が滞在するための空き家提供者を募集しています。

《月刊「ボラみみ」2013年 6月号 掲載》
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