電話を掛けてくださるのは、患者さんご自身やご家族の方がほとんどです。患者さんからの電話の内容は、「体が痛くて苦しい」「治療がつらい」「自分が今まで生きてきたことに、どんな意味があるだろう」「自分の死んだ後、家族はどうなるのだろう」などさまざまです。そうしたやりきれない気持ちを聴き手にぶつけるうちに、患者さん自身、自分の気持ちに整理がついてくるんですね。人間が前向きになるためには、散々後ろ向きの話をすることが必要ですし、それを誰かに話すということは、自分自身の内面を見つめる手助けにもなります。
私たちは患者さんの心に寄りそって、ありのままを受け止め、苦しみや辛さを充分に分かちあえるように、と思いながら耳を傾けています。
|