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名古屋市西区あし原町――。
大災害をもたらしたあの東海豪雨で
9月12日未明、新川が決壊した場所である。
そのあし原町にある重度障害者通所施設
「友の家」の被害は、甚大なものだった。
代表の戸水純江さんに聞いた。
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戸水さん一家は西枇杷島町在住。「夜中に避難勧告が出たものの自宅待機していたのですが、決壊した後はみるみる水がやってくる。まさに命からがらで、娘の着替えと車イスだけ積み込んで、スーパーの駐車場2階へ逃げました。すぐそこまで海のような状態。自衛隊のボートが何回か来たのですが、小さくて車イスごと乗れないんですね。飲まず食わずの不自由な状態が、夕方まで12時間続きました」。
自宅には戻れず、被害を免れた第3友の家でもう一家族と1カ月間寝泊り。その一方、第1・第2友の家の被害は相当なものだった。総額1800万円もの損害。友の家は、国と市から助成を受けて運営されていたが、罹災時の補助金は、「無認可」*のということで受けられなかった。
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