2001年5月
ボランティアをしたい人とボランティアを必要とする人をつなげたい、 との思いから始まったボランティア情報誌「ボラみみ」も、この春創刊1周年を迎えました。
ふと立ち寄ったお店で、友だちに手渡されて・・・、いろんなところで「ボラみみ」と出会ってくれた人たちと、いろんな話がしたくて、うららかな春の一日、『ボラみみの集い』を開きました。

現場で奮闘する施設職員の人、ボランティアと二人三脚で暮らす障害者の人、ボランティア活動が生きがいの元気なシルバーさん・・・・・、「ボラみみ」を取り巻く多彩な人たちが顔をつき合せて、ボランティアの楽しみ、悩み、ボラみみのこれからなどについて語り合いました。どっと笑いが沸く瞬間あり、熱く語る場面あり、あたたかな声が飛び交いました。




3月24日土曜日。この日、名古屋市総合社会福祉会館の『ボラみみの集い』の会場には、車椅子の人、ネクタイを締めたスーツ姿の人、トレーナーにジーパンの人、白髪混じりの人などが、次々に集まってました。ボラみみの紙面で見て、また案内状を受け取って参加を申し込んでくれた人、24名。なかには「ボラみみ革命のため」(!?)に参加したという手ごわくも頼もしい人も。そして初めて会う読者を、期待と不安で待ち構えるスタッフ13名で、『ボラみみの集い』はスタートしました。

自己紹介をかねたゲームがはじまると、少しずつなごやかな雰囲気に。そして、参加者とスタッフが一緒になってグループに分かれ、ワークショップ形式のフリーディスカッションへ・・・・・・。
「いいボランティアになるためには?」
「何かをしてあげるというスタンスでなく、相手と対等なコミュニケーションをとることが大切。お互いに思いを訴えあえる関係づくりを」
「ボランティアを長く続ける秘訣は?」
「自分のできることをできる範囲でやること」。「たとえば一対一の介助ボランティアなら、相手を理解するためにはある程度時間をかけるつもりで。こんないいところがあるんだ!というのを見つけるまで頑張ってほしい」
ボランティア初心者さんの悩み、経験者さんのアドバイスが聞こえてきました。

施設職員の人からは、「職員だけでは充分なケアができない。ボランティアの力を借りてもっときめこまかいケアをしていきたい」「ボランティアの確保が施設にとっても生き残る術」と、ボランティアへの期待に切実な一面も。「とくに専門的な知識がない人でも気軽に来てくれる人が増えて欲しい」という声もありました。



「ボラみみ」への叱咤激励もいただきました。「ボランティアに関心の高い子どもの手を離れた主婦や仕事を退職した人にもアピールする冊子に」「ボランティアする側、受ける側の生の声を聞かせて」「ボラみみの方向性を明確に」などなど。どのような情報を発信していったらいいか、読者の声にはそんなヒントがいっぱいです。

終了後のアンケートでは「またボラみみの集いがあったら参加したいですか」の問いに、ほとんどの人が「参加したい」と答えてくれました。『はじめまして』が『また今度』に。そんな出会いがあちこちで生まれたようです。

障害のある子どもを持つスタッフの一人は、ふだんは接点のない人たちと過ごしたひとときを、こう振り返ります。 「自分&子がいて、障害者施設の職員の人がいて、車椅子の人、骨髄バンクに携わる人、聴覚障害者の人がいて、そして障害者とかそういうことをまったく知らない社会人がいて・・・そんな人たちが同じ場で話してて、これが普通の社会だったらなあって、ちょっと、いやいやかなり感動しました」。

ボラみみの集いが、バリアフリーな集いの第一歩になるように--------。
みなさん、どうぞまたご一緒に!



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