愛・地球博 瀬戸会場「市民パビリオン」&「海上広場」 2005年6月号特集 愛・地球博が開幕しておよそ1ヵ月がたとうとしていた4月中旬、瀬戸会場の市民パビリオンと海上(かいしょ)広場に行ってきた。長久手会場の方は、連日の人だかりがメディアの話題の中心だったが、瀬戸会場の方は、ほとんど混雑はなくゆったりとした雰囲気だった。長久手会場からはゴンドラ(無料)利用で8分。そこには、市民の力がそこかしこに詰まっていた。 市民の力があふれる瀬戸会場 毎日違うプログラムで新しい発見 Information |
「市民パビリオン」 中に入ると木の香りがプーンと漂う。森林の発育のために伐り出された「間伐材」も使用されている。屋上には、長久手会場へのゴンドラ乗り場が。 |
|
対話ギャラリー(市民パビリオン2階) 扇形の展示スペースには、市民が考えた「地球の愛しかた」がいっぱい。また、市民が講師になる「地球の授業」も毎日開催されている。 |
市民展示のひとつ「漂流日記」。さまざまなテーマが書かれた2005冊のノートを世界中に漂流させ、戻ってきたものを展示。万博期間中にどれだけ戻ってくるのか楽しみだ。 |
対話劇場(市民パビリオン1階) 402名収容の会場はステージも座席も全て木製。毎日朝から夕方までさまざまなプログラムが開催されている。著名人のトークイベントなども多いので、ホームページ(Information参照)などで確認して出かけたい。 |
|
「海上広場」 右手の竹で作られた大きなオブジェは、ある生け花流派による「木漏れ日のプロムナード」。ほかに、これに関連したワークショップや生け花のデモンストレーションなども行った。 |
|
野外劇場 5月31日まで『「とき」を祝うメモリー』としてセレモニーが行われていた。このために集まった市民グループが、当日が誕生日、結婚記念日などの人を歌や踊りで祝福。結婚式を挙げるカップルも17組あった。他にもいろいろなコンサートやパフォーマンスが行われる。 |
|
地球と握手 海外でも活躍するアーティスト松宮喜代勝氏(写真左)と全国の1万人の市民が握った土とのコラボレーションで生まれたモニュメント「大地の呼吸」(写真右)は、海上広場でもひときわ目立つ存在。会期中は、来場者に和紙の原料(こうぞ)を握ってもらい、「地球と握手」の第2弾「森の呼吸」を松宮氏が作成する予定。自ら毎日(火・水曜休)ブースに詰めている松宮氏は、「次のモニュメントの構想はできている。5万人以上に握ってもらいたい」と言う。 |
|
ビルディング・ハウジング ビルディング・ホープ 「ハビタット・フォー・ヒューマニティー・インターナショナル」は、貧困による劣悪な居住環境の廃絶を目指すNGO。 このワークショップでは、貧困住宅の実態を紹介。 |
|
自然の木と触れ合う ウッディワーク 4月の1週間出展。木工体験ができたり、木のおもちゃで遊ぶスペースがあったりと、子どもたちに人気のワークショップだった。 |
|
地面のモザイク 会場の地面に貼られたモザイクは市民の手作り。瀬戸にちなんで廃陶器をくだいて作られている。 |
モザイクのプロの指導のもと、全国31カ所で1,500人が参加。他にも、瀬戸会場には市民の作品のオブジェなどが多数飾られている。 |
よみがえるガラ紡 ゼロエミッション 4月24日までの1カ月間行われていたワークショップ。日本独特の糸紡ぎの機械=ガラ紡は、以前はここ愛知県で盛んに使われたそうだが、今ではほとんど使われなくなった。そんなガラ紡が、現在ネパールで大活躍。実際に機械を見て使ってみることができ、たくさんの人だかりができていた。 |
|
あなたと共に『紡ぎのコミュニケーション』 閉幕までに長さ2005メートルを目標に、来場者にさをり織りを織ってもらう。障害者や高齢者の施設でもさをり織りを取り入れているところが多いように、誰にでも簡単にできるが、秘められた感性がそのまま表現され、面白く奥が深いようだ。 |