REPORT 1 | 名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ |
役所の「なぜ?」「おかしい!」に私ができること |
オンブズマンってなに? |
「あなたも税金のムダ遣いを追及しませんか?」というフレーズが目に留まり、私は名古屋市民オンブズマンでのボランティアを始めました。しかし、最初はオンブズマンがどんな団体なのかをほとんど知らず、「税金のムダ遣い」と言われてもあまりピンと来ないというのが正直なところでした。 しかし、ここで聞いたことはそれまでの私が知らなかったことばかりで驚きの連続でした。例えば、名古屋市では市議1人当たり月額55万円の政務調査費というものが支給されていています。これは市政のための調査研究にしか使ってはいけないと決められているのに領収書が公開されていません。つまり、大切な税金が何に使われたのかを払った本人である市民は知ることができないということです。さらに、政務調査費は余った分は返さなければいけないにもかかわらず、それがプールされて選挙資金にされるなど、本来の目的とは違う使われ方をされたとの疑惑が新聞で明らかになったというのです。私は、税金がそんなふうに議員個人のために使われたのだとしたら許せないし、ルール違反ではないのかと思いました。 この問題に対してオンブズマンは、市民にも税金の使い道がチェックできるよう、領収書を公開するように言い続けていて、「不正に使われたお金を返せ」という裁判も起こしています。オンブズマンはまさに市民の「なぜ?」や、「おかしい!」という声を代弁する団体なのだと思いました。 |
毎週火曜日の夜に行われる、タイアップグループの会合の様子 | 役所に意見陳述する市民オンブズマン |
まず行動 |
普段は弁護士事務所の中の一室で新聞記事の切り抜きや、パソコンへのデータ入力をしています。他にもニュースや新聞を賑わせる問題があれば、すぐにオンブズマンメンバーが市役所に行って情報公開請求をしたりします。逆に、オンブズマンが記者会見を行うことによって、メディアを引っ張ってニュースを作ることもあります。ニュースで耳にする「市民団体」とはオンブズマンのことだったりすることを初めて知りました。 2ヶ月間だけのつもりで始めたボランティアでしたが、気がつくと半年が経ちました。時間的に無理をしなくても良いところや、おもしろいと感じながらやれたからここまで続いたのだと思います。私はボランティアをするのが今回初めてということもあり、最初は不安もありましたが、思い切って飛び込んでみて本当に良かったと思っています。また、オンブズマンで活動している方は、疑問があれば徹底的に調べて、とことん追及する行動的な人ばかりで、いつも見習わなければと思います。頭で考えているだけでなく、まず行動してしまう。そうすれば、それまでと違うものが見えてくるのだということを強く感じました。 |
ボラみ隊 堀内 由布子 2006年2月に『ボラみみ』で市民オンブズマンを知り、 ボランティアとして現在まで関わっている。 法律を学ぶ大学3年生。 |
名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ 名古屋市中区丸の内3-6-41リブビル6階 TEL:052-953-8052 FAX:052-953-8050 E-mail:office@ombudsman.jp URL:http://www.ombnagoya.gr.jp/ |
市民オンブズマンとは税金の無駄遣いを追及する市民団体。 主に愛知県・名古屋市の税金の無駄遣いについて、談合、議会の政務調査費、警察裏金、天下り、塩漬け土地問題など、幅広く活動している。 |
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REPORT 2 | クレセントワークス |
楽しく考えよう! コミュニケーション。 |
ボランティア活動をがんばる人たちのために |
今回、ボラみみボランティアスタッフを対象に行われた「ボランティアのためのコミュニケーション講座」に参加しました。 ひととかかわる活動をしている人を応援したいというクレセントワークスの思いと、情報発信だけじゃなく、ボランティア活動をしている人たちをもっと応援したいというボラみみの思いから始まった共同企画です。 |
自分がやってみて、感じて、ふりかえる講座 |
この講座は、講師の話を聴くだけというものではなく、自分が参加し、みんなで作業をしていくので、やっていてとても楽しかったです。 |
「やってみる」 |
まず最初はペンを使ってのワークです。ペアを組み、2人の指先でペンを支え、それを隣のペアと交換していきます。これが、けっこう難しい。力を入れすぎても、緩めすぎてもだめ。微妙な力かげん、相手との呼吸がとても大切です。ワークが終わったあとの、「ペンを人間関係に置き換えることもできます」という講師の言葉に、思わず納得です。 4人ずつ2つのグループに分かれて、カードに書かれた情報を元にスケジュール表を完成させたり、名古屋に関するクイズに取り組んだり、ゲームをしているような感覚で作業は進んでいきました。 |
「感じる」 |
できあがったスケジュール表もそうですが、表の書き方・メモの取り方など、グループによる差がこんなに大きいものなんだなあと感じました。また、作業をしていく中で、進行役をすすんでやってくれる人がいたり、発言は少なくても積極的に参加しようとする人がいたり、メモを取ってまとめる人がいたり、自然にみんながいろいろな役割を受け持っているんだなあということも感じました。 |
「ふりかえる」 |
そして、もうひとつ、私が面白いと感じたことは、作業の中で感じたことをグループみんなで分かち合うということです。特に、自分に対してのみんなの意見を聴くという経験は今までなかった事なので、少し恥ずかしくもあり、「あぁ、こんな風に見られてるのかぁ」と自分だけでは気付けないことにも目を向けるきっかけにもなったと思います。 |
自分たちの活動につなげていこう! |
自分が普段属しているグループで、同じ作業をしてみたらどうなるだろう…などと考えながら、楽しく講座に参加させていただきました。自分のコミュニケーションの方法や、グループ活動について考えるとてもいい機会になりました。11月には、より良いグループづくりを進めていくファシリテーターのあり方を考えていくワークショップが開催されます。ぜひ、あなたも参加してみませんか? |
ペンを交換。落とさないように・・・。 | みんなで情報を出し合って、スケジュール表を作成中! | 名古屋検定、かなり手強かったです。 |
ボラみ隊 佐原 恵津子 普段は『ボラみみ』の配達と、フィリピン人の子どもに関わる活動をしています。やりたいこといっぱいの欲張り主婦です。 |
クレセントワークス URL:http://www.h3.dion.ne.jp/~ccc/ 名古屋、札幌にて、ボランティア団体を中心に、人間関係を学ぶワークショップやトレーニングを提供している団体です。 |