障害児の乗馬活動
月刊『ボラみみ』を見て、ちょっと気になっていた団体「レモンクラブ」 、この度ボラみ隊としてこちらの活動に参加してきました。
活動の拠点となる牧場は、犬山の入鹿池湖畔にあります。私が行ったのはちょうど紅葉が始まる時期だったので、ドライブ気分で向かいました。牧場では、レモンクラブ代表の慶野さん夫妻が温かく迎え入れてくださり、初めてボランティアに参加する緊張感が和らぎました。時間になるまで馬と触れ合う時間がありましたが、可愛らしい馬たちに、まず私が癒されてしまいました。この日、活動に加わったボランティアは、乗馬の指導ができる方2名、作業療法を学ぶ学生さん4名と私の7名でした。日曜日だったので比較的多かったのですが、平日は人手がなく、この『ボラみみ』を見て定期的に来てくれる方がいるのでとても助かっているそうです。
10時近くになると、参加する5組の親子が集まってきました。始めに慶野さんが今日は誰がどの順番で、どんなことをしながら馬に乗るのか説明し、ボランティアを振り分けて活動に移ります。安全対策として、馬の両側に子どもが落馬しないよう介助をつけ、怪我の無いよう万全を尽くします。いよいよ乗馬が始まりました。親御さんが子どもの名前を呼んだり、ポンポンを振って子どもの反応を引き出したりしながらゆっくりと、時には速歩で馬場を一周します。皆一通り乗り終わると、2回目の乗馬が始まります。今度は子どもが自ら考えて行動する作業が取り込まれています。馬に乗ったままボールを籠にいれたり、お母さんの指示で物を配置したり、おもちゃを渡したり…。乗馬している子どもも、それを手伝う周りの大人たちも、とてもいい笑顔で活動していました。
乗馬は前半1時間と後半1時間に分かれており、途中から後半に参加者する親子が集まり始めました。前半の親子との入れ替えを挟み、片付けを含め全ての活動を終えると1時近くになりました。
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驚きの効果!
「間を空けて乗馬させることには、ちゃんと意味があるんだよ」と、活動が終わった時、慶野さんは教えてくださいました。乗馬時の心地よい振動が脳に良い影響を与え、脳の組織が活性化するのでその後の作業に効果が現れるというのです。その活性化するまでの時間がちょうど順番を待つ時間となるのです。実際、乗馬活動を始めてから、半数以上の子どもたちに期待していなかった良い変化が現れたそうです。私はイルカセラピーのように動物と触れ合うことで心理的に何か影響があるのかなと漠然と考えていましたが、そのような相乗効果があると知って驚きを感じるとともに、楽しみながら療育できるということに魅力を感じました。
馬とのどかな環境が醸し出す穏やかな雰囲気の中で、多くの家族が楽しみ、そして時には嬉しい発見をして帰っていきます。本当に素晴らしい活動に触れることができました。
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体験
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文 |
ボラみ隊 安藤 かおり
NPOへの10日間の派遣研修で、ボラみみより情報局でインターンをした県職員。馬に試乗しただけで筋肉痛になってしまいました。今年の目標は筋力アップです。 |
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