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◆特集◆ 「ボラみ隊が行く!」 ボラ体験レポート編

特定非営利活動法人 メタセコイアの森の仲間たち

郡上の自然の中で

   岐阜県郡上市で活動するNPO法人「メタセコイアの森の仲間たち」(以下「メタ森」)は、子どもたちが自然と触れ合う機会を提供しています。 県内外から訪れる小中学生の野外学習の支援が主な事業です。 以前から環境保護に関わる活動をしてみたかった私は、メタ森のボランティア募集の情報を見ると、すぐに問い合わせのメールを送りました。

子どもたちと楽しむボランティア

写真 スタッフの説明を聞く子どもたち

ここでのボランティアの主な役割は、常勤スタッフのサポートです。子どもたちを自然の中で遊ばせる活動が中心になるため、安全面での配慮と、そして子どもたちと一緒に遊べるバイタリティが求められます。

 今回、私は愛知県から訪れた中学生の活動支援を担当させていただきました。愛知県の多くの中学校では、2年生全員が「野外体験学習」に出かけます。この日は、私が担当したプログラムの他、沢登り、フライフィッシング、登山などの様々なプログラムも同時に行われていました。私は常勤スタッフと先生とともに、約30人の子どもを見守ります。まず午前中は、山の中に自生している栗、モミジ、メタセコイアなどの苗木をポットに植え替えて、子どもたちの自宅に持ち帰ってもらうという試みです。私は子どもたちが危険な場所へ行かないか見回りながら、子どもたちの苗木探しのお手伝いをしました。中には掘り出したダンゴムシを嬉しそうに見せに来る子どもも。長く伸びた根に悪戦苦闘しながら、子どもたちは全員無事に苗木を寄せ植えにすることができました。
 午後からは、子どもたちお楽しみのバームクーヘン作り。竹の棒に塗った生地を火の上で炙り、程よく焦げ目がついたらまた新しい生地を塗るという作業の繰り返しです。火の上で竹の棒を回す子どもたちを励ましながら火の勢いを保つために薪を運んで火にくべて・・・と私も子どもたちも走り回ってもう大変です。熱いし煙が目にしみて泣きそうになりながら、それでも頑張って作ったバームクーヘンを切るときれいな年輪が!美味しくいただき、皆ご満悦です。「一切れあげる!」と、子どもにもらったバームクーヘンが暑さと疲れを忘れさせてくれました。

苦労と想い、そして芽吹きへ

写真 「火の勢いはこれくらいでいいの?」「もっと薪を入れなくちゃ」 写真 きれいに年輪ができているかな?緊張の瞬間!

   幸い、私が参加させていただいた日は快晴でしたが、天気の悪い日はプログラムを変更することもあるそうです。他にも、体調の悪い子どもに配慮するなど、スタッフの苦労は尽きません。そんな大変さの中でも「子どもたちの表情から、楽しさが伝わってくる時が好き。」とはスタッフの深尾さんの言葉。この仕事の大変さとやりがいを垣間見ることができました。

 メタ森の活動は「種播き」のようなものだと思います。すぐに自然環境が改善されることはありません。しかしその種が芽を出し、より多くの子どもたちが自然について考える時が来ることでしょう。次世代を育てるという試みのお手伝いをさせていただいた、大変貴重な経験でした。

■団体紹介 【特定非営利活動法人 メタセコイアの森の仲間たち 】
 岐阜県郡上市八幡町島757 
 TEL:0575-65-3756 FAX:0575-65-3818
 E-mail:staff@metamori.org担当:村上
 URL:http://www.metamori.org/
郡上の自然の中で、子どもたちが安全に楽しく活動できるよう支援するNPOです。地元岐阜県や愛知県から毎年多くの小中学生を受け入れています。

■体験・文 【ボラみ隊 宇都宮 亮二】
 最近環境保護のNPOで活動を始めたフリーランスです。環境団体以外にもボラみみを始めとしていくつかの団体でボランティアをしています。

 
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