何か子どもの役に立ちたいと思っていた私は、病院の子どもたちに笑顔を届けるというミッションにひかれ、ボランティア団体「ぷくぷくばるーん」の活動に参加しました。「ぷくぷくばるーん」は、愛知県内の小児病棟で子どもたちやその家族と一緒に長いバルーンで簡単な花や動物を作って遊ぶ活動をしています。
今回の場所は名鉄病院で、13時半に集合でした。この日は30代から40代くらいのベテランの女性スタッフ4人と一緒に活動しました。小児病棟に入る前に、小部屋でまずは簡単なミーティングとバルーンの講習会を30分ほど行いました。不器用な上、バルーンを作るのが初めてだった私はうまくできるか不安でしたが、細長いバルーンを膨らませ、ねじったりして、異なる色のバルーンを組み合わせ、アサガオと蛇を作りました。ベテランスタッフが親切に教えてくれたこともあり、初心者でも意外と簡単に作ることができました。
事前の講習会でバルーンの練習
準備が終わると、小児病棟の広場に移動です。小児病棟に入るのが初めてだったので、病棟や子どもたちの雰囲気が暗いのではないかと不安に思っていましたが、意外に部屋の雰囲気は明るく、広場に着くと、10人ぐらいの子どもたちが元気に集まってきました。
ボランティアスタッフの一人が手本を見せ、それを参考に子どもと親が作り、わからないところがあると、ボランティアスタッフたちがサポートをしました。私も一人の男の子に付き添ってお手伝いしました。バルーンが飛んでいったり、バルーンの口がなかなか縛れなかったりすることもありましたが、一つ一つの過程でうまくいったとき、男の子と一緒に喜びました。完成品は少し不恰好でしたが、男の子はかなり愛着を持って、他の子と見せ合っていました。 最初はお互い緊張してぎこちなかったですが、作業が進むにつれて打ち解けていき、私が道具を片付けて帰るときに、この男の子が「お兄ちゃんバイバイ」と笑顔で手を振ってくれた姿が一番心に残りました。
子どもたちも病院スタッフもみんな夢中です。
再び小部屋に戻り、20分くらいその日の反省と感想を話し合いました。子どもからいろんなバルーンの作品を作りたいというリクエストが多かったことから、作る種類を増やす予定はないか尋ねました。代表の大竹さんの答えは「バルーンを作るのが目的じゃなくて子供たちと楽しく遊ぶことが目的です」。さらに「活動はあくまで自分も楽しむこと。自分も楽しまなければ相手も楽しくないんですよ」と話してくれました。活動時にずっと肌で感じていた「ぷくぷくばるーん」のボランティアスタッフも子どものように楽しむ雰囲気は、このポリシーによるものなんだと気づかされました。
解散した後には、他人の役に立てたという満足感というよりむしろ、子どもたちから元気をもらい、新たな自分を発見したという貴重な体験をさせてもらったという満足感で心がいっぱいでした。
人見知りで好奇心旺盛な県職員のライターです。趣味は読書や音楽鑑賞で、たまにライブに行ったりします。最近は会計と中国語について勉強しています。
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愛知県内の病院に入院している子どもたちやその家族に笑顔を届けるために、一緒にバルーンを作って遊びます。子どもたちだけでなく、自分たちも一緒に楽しむことを大切にしています。