名古屋市緑区にある県営大高緑地公園をフィールドに、自然体験プログラムを実施しているのがヤングボランティアクラブです。近隣の子どもたちを対象にして、楽しみながら自然の大切さを感じてもらう活動をしています。
秋の一日、私は木の実ジャムとお団子づくり体験のお手伝いをしました。大高緑地公園内にある名古屋市宿泊青年の家の設備を借りて、40人程の小学生と10人のボランティアスタッフで一緒に楽しみました。今回は屋内のプログラムでしたが、子どもたちをフィールドで遊ばせる活動も行っているとのことです。
使った木の実は大高緑地公園内で採れた「小小ん坊(しゃしゃんぼ)」というもので、大きさや色はブルーベリーに似ています。「ここの公園でこんなのがとれるの?」と子どもたちは興味深そうです。都市部の公園でこんな木の実が採れるとは、私も知りませんでした。
まずは木の実についている葉っぱや枝などの不純物を取り除きます。一粒一粒丁寧に・・・かなりの量なので大変ですが、子どもたちはみな真剣。「これで大丈夫?」と手にいっぱい木の実を持って、私のところに見せに来ます。砂糖を加えて煮詰めると、ジャムの出来上がりです。
木の実を煮詰めてジャムにする間に、次はお団子づくり。小麦粉と水を混ぜてこねる作業です。生地がほどよい硬さになったら、ちょうどいい大きさに丸めます。子どもたちはまるで粘土で遊ぶみたいに、いろんな形を作って大喜び。ミッキーやハートのお団子がたくさんできました。さっと茹でたらお団子の出来上がり。
さてさて試食の時間です。お団子に木の実ジャムをつけて、「いただきまーす!」ジャムのお味はというと甘酸っぱく少し苦いといった感じで、子どもたちの反応も様々。自然の味を少しでも感じ取ってくれたでしょうか?皆で協力して後片付けを済ませ、無事に約半日のプログラムが終わりました。童心にかえって楽しい一日を過ごすことができました。
「若い人にボランティアに積極的に参加してほしい」という想いから、ヤングボランティアクラブは発足したとのことです。この日は、『ボラみみ』を見て初めて参加した学生さんもいました。代表の村田さんの話では、一方で中心となるスタッフの育成が難しいという悩みを抱えているそうです。しかし、自然体験の場を提供し、そして子どもたちの笑顔に出会えるヤングボランティアクラブのような活動は、スタッフにとっても素晴らしい体験になり、また地域社会に対しても大きな役割を果たしていると感じます。それだけに、なんとかこの活動を続けてほしいと願っています。
名古屋市の大高緑地公園で、小中学生を対象に季節と自然を体験できるプログラムを実施している団体です。キャンプファイヤーや宿泊施設を使った合宿などのプログラムもあります。
環境問題が気になるフリーランス。徒歩は立派な交通手段だと思っているらしい。近所に里山がないことを嘆く今日この頃。