2009年11月23日、名古屋国際センターの第一研修室にて、「ハイチの会」による「給食キャンペーン」が開催されました。現地派遣員(プロジェクトマネージャー・熊谷雄一氏)が撮影したかわいい子どもたちの写真100点やハイチグッズが展示された会場では、ハイチの生活を知るためのビデオが上映されたほか、ハイチコーヒーや豆ご飯がふるまわれ、ハイチの食を体験することができました。また、実際に同会の派遣員や役員の人達が丁寧にハイチの現状を説明してくれました。今回の給食キャンペーンは、同会がハイチで運営する小学校に給食を提供するための募金を募ることが目的です。現在は資金不足のため、わずか週2回の給食支援でさえ継続が困難になってきているということです。今回来場してみて、栄養失調で多くの子どもたちが命を落としていることを知り、一食でも多く子どもたちにご飯を食べさせてあげたいと思わずにはいられませんでした。
ハイチ共和国は、中央アメリカの西インド諸島西部に位置し、東はドミニカ共和国と国境を接しています。人口は860万人。人種はアフリカ系が90%で、言語はフランス語・クレオール語が公用語です。識字率は男性54%、女性50%。失業率は70〜80%に上り、平均寿命は男性53歳、女性56歳。乳児死亡率は74/1,000人と言われています。ハイチが西半球の最貧国とされる原因は、(1)毎年ハリケーンに襲われ甚大な被害が出る、(2)フランスの植民地であったことから脱却できない、(3)独立以降政治が不安定で、クーデターが繰り返され、国際的信用が欠けている、(4)国民に基礎的な教育がなされていない、(5)基幹産業がないことでなどで、「国家」として機能していないという深刻な問題があります。
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朝 | バナナ | ||||||
昼 | 豆ご飯 | ご飯 (豆ソース) |
豆ご飯 | ||||
夜 | マイムレパーム 椰子の実 |
驚くことに、これがハイチの一般的な家庭の食事です。ほぼ1日1食で、日によっては食べない日もあります。国民の78%が1日2ドル以下の貧しい生活を送っており、学校給食は子どもたちにとって貴重な一食になるのです。
1986年の設立以降、ハイチの支援活動を23年間行っている「ハイチの会」。このようなイベントを開催するのは年に2回ほどだそうです。代表の中野さんの「イベント運営に費用を掛けるなら、少しでも多くの子どもたちに給食を食べさせたいので、イベントは役員総出で手作り、ボランティアでやっています」という言葉が胸に刺さりました。ハイチの食糧難を痛感せずにはいられません。「少しでもハイチという国に興味を持ち、できればフランス語が少し話せて、現地に一緒に行ける人が協力してくれたら嬉しい」とのことです。
ハイチの貧しい子どもたちのため、初等教育、マイクロクレジット、農園建設、飲料水供給などの支援を行っているNGO。実際にハイチに農業などの専門指導員を派遣して「農業と教育」の支援を行い、農産物の収穫向上、自立した農業経営を目指す。2007年からは農園内に小学校を建設し、子どもたちに給食を提供している。
子どもや国際関係のボランティアに興味がある会社員です。昨年5月、転勤で名古屋に来て、インターネットで「ボラみみ」を発見、編集チームに加わりました。