現在私が所属する「愛知淑徳大学コミュニティ・コラボレーションセンター」(以下、「CCC」)は、「地域に根ざし、世界にひらく」という理念の下、大学が地域社会との連携をより一層強めることを目指して、2006年9月に開設された教育機関です。 CCCは、淑徳生のみならず、多くの地域の方々からも愛され、先日は幸せな4歳のお誕生日を迎えることができました(関係者の皆様に感謝です!)。 そして私もこの4年間、学生達とともに汗を流しながらボランティア活動に参加し、たくさんの学びを得ることができました。
手前味噌になりますが、淑徳大生の約5人に1人がボランティア活動に参加しています!なぜこんなに多くの大学生がボランティア活動に参加しているのでしょうか。 学生達の話を聞いていると、学生達はボランティア活動で出会う「人」から、その人の知識のみならず、生き方までも学び、地域で活躍する「人」の魅力に引き寄せられ、活動に参加する学生が増えているようです。
地域の方々と協働した活動で企画・運営に関わった学生達に、「活動から得た学びを漢字1字で表すと?」と聞いたところ、「新」(新たな発見がたくさんあった)、「縁」(人の出会いと縁(えにし)の魅力を学んだ)というこたえが返ってきました。 こうした学生の言葉からも、若者が社会に求めていることを垣間見ることができるような気がします。
淑徳大生の中には、ボランティア活動には興味を抱きながら、なかなかその一歩が踏み出せない学生もいます。 こうした学生にCCCで同じ大学生の活動をサポートしている学生スタッフ達は、自分達の活動体験を話しながら、「百聞より、一見より、一行!」というある活動実践者から頂いたメッセージを伝えているようです。 こうした学生スタッフ達のエールに勇気をもらい、ボランティアの世界へ羽ばたいていく学生も少なくありません。
CCCでの経験から、若者は、自分の成長につながる出会いや経験をボランティア活動という現場に求めていることを知りました。
CCCの5歳の誕生日までに、こうした若者と地域社会をもっとお見合いさせたいですね!
●小 島 祥 美
愛知淑徳大学専任講師 (コミュニティ・コラボレーションセンター)
・埼玉県草加市生まれ。大阪大学大学院にて博士号取得(人間科学博士)。
・小学校教員を経て、阪神淡路大震災の被災外国人支援に関わり、98年に神戸市内で外国人支援のNPO団体を立ち上げ(事務局長)、コミュニティビジネスにも参画。03年、可児市教育委員会の初代外国人児童生徒コーディネーター。
これまで外国人住民に関わる市民活動等に多数携わる。2007年4月より現職。小牧市多文化共生協議会委員(委員長)、NPO法人可児市国際交流協会理事・運営委員、NPO法人多文化共生リソースセンター東海理事など。専門は、多文化共生論、教育社会学。