すがすがしさとあたたかさ |
「お疲れさまー!缶ジュースどうぞー」とゴールで迎えていたのは、岡崎市民病院に勤める看護婦さん。「病院でボランティアを募集してたので。ただ缶ジュースを渡すだけなんですけどね」。この大会を支えるボランティアは総勢80名。呼びかけに応えて、市民病院、地元の高校やボーイスカウトから積極的に集まり、受付け、記録係、場内整理、コースでの誘導係などで活躍した。
地元の光ケ丘女子高校の先生と生徒たちが、帰るときに杉浦さんのところに挨拶にやってきた。「今日は楽しかったです。いい経験ができました」と皆さわやかな表情。「おつかれさまでした。どうもありがとう!あっ、そのジャンパー、記念にあげるよ、持ってって」と杉浦さん。背中に『第1回岡崎パラリンピック大会』のロゴが入ったお揃いの黄色いスタッフジャンパーだ。彼女たちの後姿を見送りながら、「あれ、コンピューターで文字を打ち出して、一枚一枚貼り付けたんだよ。ロゴを印刷する予算までなくってねー」。初大会らしいすがすがしくてあたたかい手づくりの雰囲気は、そんなところからも伝わってきた。
「沿道の声援を受けながら、風を切って走る爽快感は格別。来年はもっとたくさんの人に参加してもらえるように、広く呼びかけていきたい。そのためにはこうした方がいいなという課題も見えてきた」。杉浦さんの心はすでに来年の大会に向かって走り出している。
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