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地元で来場者を歓迎、わが街をPR
おもてなしボランティア

 一方、鉄道やバス・駐車場など万博の交通中継点となる市・町のいくつかでは、会期中に日本全国や世界各国からやってくる来場者への案内やサポート、自分たちの街のアピールをする市民による「おもてなしボランティア」を計画している。「瀬戸市では6000名、のべ約3万名の市民ボランティアを募集します。コンセプトは“観光案内ボランティア”。瀬戸市を経由して愛・地球博へ行く人たちに、瀬戸の中心市街地、建設中の駅前ビルや市民会館の後継施設である「瀬戸蔵」などで、瀬戸の魅力を伝える活動です」と話すのは、瀬戸市役所の杉江さんだ。

 8月3日からは、そのコアスタッフ会議が始まった。コアスタッフは瀬戸市と近郊から41名。予定の2倍ほどの応募だったそうだ。市民の関心の高さがうかがわれる。「現在、『運営』『広報』『研修』の3チームに分かれて、6000名のおもてなしボランティアをどのように配置して、具体的にどのような動きができるといいか検討中です。自分の仕事の専門分野や経験を活かしたいという人たちの参加も多く、心強いですね」。

 今後の予定は?「おもてなしボランティアに登録いただいた方々の研修が始まりました。せともの祭りやせと・まるっとミュージアム大回遊***で瀬戸の街を調査したり、実際にボランティアしたりといった楽しいプログラムを計画しています。1月からは研修コアスタッフによる研修プログラムに移る予定です」。

 博覧会会期中だけでなく、将来の市民活動の定着へのきっかけとしたいと言う。「“まちの人たちみんなが観光ボランティア”といった瀬戸市を創っていきたいですね。まだまだ募集中ですので、ぜひ気軽に参加していただきたいです」。

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杉江さん
杉江圭司さん
瀬戸市国際博覧会推進課フィールドミュージアム推進係主事。「瀬戸の人の温かさや街の歴史、のんびりした雰囲気が大好きですね。そのよさを、万博に来る人たちに少しでも伝えたいです」。瀬戸市生まれ

***せと・まるっとミュージアム大回遊: 瀬戸市では街全体を美術館・博物館に見立てた交流盛んな街づくりを推進しており、毎年11月第2日曜日には各地域の特色を出し合った市全体のイベントが開催される。今年は11月9日(日)




瀬戸市おもてなしボランティア
コアスタッフ会議

 去る8月3日、瀬戸市のおもてなしボランティアの第1回コアスタッフ会議が開かれた。大学生から定年退職組まで、さまざまな年齢層から約40名が参加。

 「運営チーム」では、おもてなしボランティアの具体的な内容や配置を企画。「広報チーム」は、ボランティア同士のコミュニケーションや対外的な広報を請け負う。「研修チーム」は、6000名のボランティアの基礎知識研修から専門研修、現地研修などを計画して実行するまでを担当。自己紹介ののち、各チームで活発な意見が出された。
運営チーム
↑運営チームでは、おもてなしボランティアとして思いつく内容を全員でブレーンストーミング
他己紹介のためインタビュー中 ←他己紹介コーナーでは、隣の人をインタビューすることから始まった 松野さん 広報チーム
松野麻利子さん(20)

尾張旭市在住の大学3年生。文化情報学科で情報や情報社会について専攻。今後はNPOについて勉強していきたいそう。「瀬戸のことがもっと知りたくて、応募しました」
太田さん 運営チーム
太田正明さん(55)

地域での公民館運営委員や清掃活動など積極的に参加。地元メーカー人事部長。「社内掲示板で呼びかけたら、今日3名が参加していました。こういった活動が日常的になっていくといいですね」


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