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東日本大震災から1年と少しが経過した。ちょうど1年前のゴールデンウィークに、金山駅南口公園で始まった被災地支援の活動がある。マルシェ・ジャポン・名古屋の中に設けられた復興支援のブース。この1年間、毎月第3土曜・日曜日のマルシェ開催にあわせて活動を行ってきた。その活動を紹介する。

●●● 金山から東北の「食」を発信! ●●●

 東日本大震災では、東北に住んでいる私の友人たちも被災した。当時は、毎日、震災に関する情報をテレビや新聞で見て、涙がこぼれた。
 2011年3月末から4月にかけて、物資を運ぶために次々と被災地入りする知人友人を見て、寄付しかできない自分に腹が立った。何か自分にもできることがあるんじゃないかという思いと無力感にさいなまれ、もどかしかった。そんな時、ゴールデンウィークにある「復興支援キャンペーン(東北物産展)の販売ボランティア募集」の案内を見つけた。これなら、自分にもできると思った。どんな人がいるんだろうとドキドキしながら会場に行った。いくつもの団体でボランティアを経験しても、最初はやはり緊張する。
 マルシェ・ジャポン・名古屋の統括プロデューサーの栗田さんがテキパキと私に販売する商品を教えてくれ、私を他のボランティアの方々に紹介してくれた。お互いに自己紹介をするうちに共通の友人がいる方もいて、一気に打ち解けた。

「買おう!東北」と書いた白いのぼりが印象的なブース。

「買おう!東北」と書いた白いのぼりが印象的なブース

●●● 商品の多様性とお客さんとの交流 ●●●

 第1回目のマルシェで私が担当したのは、岩手県産の蜂蜜だった。この時は、「百花蜜」「栗蜜」「アカシア蜜」「トチ蜜」の4種類の蜂蜜を販売していたので、お客さんからの質問が絶えなかった。「どれがオススメ?」「栗蜜ってどんな味?」「一番クセがない蜂蜜はどれ?」などの質問に、必死でパンフレットを見ながら説明した。
 また、7月にはズッキーニやパプリカなど夏野菜が並んだ。「どうやって食べるの?」というお客さんからの質問が多く、携帯のレシピサイトで検索して出てきた「ラタトゥイユ」を提案した。ただ、自分で作ったことがなかったので、帰りにマルシェでズッキーニとパプリカを、スーパーで他の野菜を購入し、自宅でラタトゥイユを作った。美味しくできたので、翌日のマルシェに持参し、メンバーに試食してもらった。
 マルシェを通じて知った宮城県の特産品「油麩」は、私の大好きな食材となり、我が家の食卓の定番となった。食べることが大好きな私は、ボランティアのついでに商品を買いすぎてしまうこともしばしば。特に「おつまみ牛タン」は大のお気に入りの商品だ。(笑)

復興支援のブースには、毎月、月替わりで東北各県の特産品と新鮮な旬の野菜が並ぶ。

復興支援のブースには、毎月、月替わりで東北各県の特産品と新鮮な旬の野菜が並ぶ

●●● 購入支援もボランティア ●●●

 ブースに訪れた人の買う理由は様々。最初は、「東北を応援したいから」と言ってブースをのぞきこみ、商品を買うお客さんが圧倒的に多かった。また、東北出身の方や東北に親戚が住んでいる方が「懐かしい」と言って商品を眺めることも多かった。そのうち、「前回買って美味しかったから」と再び商品を買いに来てくれるリピーター客ができ始めた。今では毎月マルシェにお目当ての商品を買いに来る常連さんもいる。
 販売応援もボランティア、購入支援もボランティア。この活動の魅力は、関わり方が複数あるということ。私も別件で販売応援ができない時には、「買って応援」をしている。「自分が楽しみながら、続けること」、そんなメンバーに囲まれながら、気がついたら1年間続けてきたこのボランティア。東北の食を楽しみつつ、今後も気負わずボランティアを続けていきたいと思う。ぜひ、あなたも参加しませんか?

ボランティアは20代〜40代の社会人が多く、毎回、新しいメンバーが参加している。

ボランティアは20代〜40代の社会人が多く、毎回、新しいメンバーが参加している。

次回「マルシェ・ジャポン・名古屋」のご案内

【日時】5月19日(土)20日(日) 10:00〜16:00(商品がなくなり次第、終了)

【場所】金山総合駅南口公園

【内容】とれたて新鮮野菜とこだわり加工品 (復興支援・東北物産展ブースはこの一角にあります)

URL:http://www.marche-japon.org/area/2301/