タイトル
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堀川の力で、修学旅行生が訪れる街に。
 6月の「堀川まつり」、9月の「堀川一斉大そうじ」、そして、11月の「堀川シンポジウム」(予定)。「クリーン堀川」では、市民を巻き込んだイベントが目白押しだ。しかもその反響は、回を重ねるごとに大きくなる。もちろん、すべての活動において、行政の後押しも欠かせない。

堀川一斉大そうじ
「私たちも行政も、『堀川を清流にすること』で目標は共通しています」小山さんは、行政とのパートナーシップを強調する。「ヘドロの除去や護岸工事などのハード面は行政がやり、市民の意識改革やイベントの開催などソフト面は私たちが音頭をとる。両者の息が合った時にはじめて、堀川に清流が戻ってくるんだと思います」
 一方、クリーン堀川が、今、積極的に取り組んでいるのが、未来の後継者づくりだ。「堀川を考える小学生の集い」など、子どもを対象にしたイベントが目立つ。「子どもの頃の記憶って大きい。彼らに自慢できる川にしないと。それから、名古屋には、修学旅行生って見かけないでしょ。これじゃあデザイン都市とは言えません。堀川が綺麗になれば、名古屋も魅力のある観光都市になれると思うんです」。
 小山さんは、周囲から冗談半分に言われる。「あんたは堀川、堀川と言ってるくせに、どうして堀川の絵を描かないのか」。
「美しくない堀川は書きたくないんだ」。それが、まだ美しかった堀川を記憶に留める小山さんの、正直な気持ちだ。
 そんな小山さんの気持ちを知ってか、堀川の再生の道は、具体的な青写真を描きはじめた。今年の7月からは、念願だった庄内川の通水がはじまり、納屋橋の下には、船着き場が完成し堀川上流と下流を結ぶ航路が開かれ、屋形船が近くお目見えする。さらに、堀川は国土交通省の「清流ルネッサンス事業U」事業の第一次計画対象にも選ばれた。
 このままでいけば、10年後、いや5年後には、小山さんのキャンバスに、美しい堀川の絵がのぞめるかもしれない。

堀川のあれこれ
名古屋市内を南北に流れる一級河川。名古屋城築城にあわせて400年前に開削された人口河川。水源がないため、特に戦後の高度成長期以降、下水流水などによる汚濁や悪臭が深刻化した。ここ数年の間に、市民運動とあいまって、国、県、名古屋市の行政による浄化事業も活発化し、都心の憩いの場となる水辺の空間造りが進められている。



Information
<クリーン堀川事務局>小山太郎さん
クリーン堀川 会長
小山 太郎さん
〒460‐0023
名古屋市中区金山町1丁目1ー1
財団法人 名古屋都市センター気付
クリーン堀川
TEL(052)678ー2200
FAX(052)678ー2211
クリーン堀川
これまで2号発刊した「クリーン堀川」の情報誌
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