子ども達のパワーに圧倒・・・
駅から徒歩5分、初めてだと迷ってしまいそうな住宅街の一角に、FACE・TO・FACEの活動場所、和進館児童ホームがあります。私が着いたときにはもう、子ども達とボランティアスタッフがそれぞれ近所にお菓子を買いに行き、戻ってきているところでした。月に1回の活動で、担当するのは幼児から小学校低学年まで、10人強の子ども達。いつもは車などを借りて出かけることが多いのですが、今月は寒いので遠出はせず、お菓子を買ってきて食べた後、園庭で遊ぶ、とのことでした。
子ども達はみな思い思いにお菓子を食べてしまうと、外へ遊びに行きました。この日の最高気温は7℃。私は寒さで固まりそうでしたが、子ども達はとにかく元気。ボール遊び、鬼ごっこ、キャッチボール・・・。とにかくひたすら遊びます。ボランティアはそんな子ども達の相手をし、一緒に遊びながらも、いつもそばで見守っていました。
私もボール遊びに加わりました。少し年上の子が自然にリーダーシップをとっていて、ちょっと飽きてきたな、という頃にはすかさず「じゃあ、次はこうしようよ」。一緒に遊ぶ大人があまりにふがいないと、「お姉ちゃん達〜、ちゃんとやってよ〜」。一緒に遊んでいるというよりは遊ばれている・・・?という感覚を覚えつつ、しかし楽しい時間を過ごしました。
ボランティアの方々の優しい思いを実感
代表の方によると、この支援活動を始めたのはもう10年前。子ども達に普段とは違う外部の人と触れ合ってもらう、ということと、普段子ども10人に対して施設の職員は2人くらいで、なかなか外に出かけることができないため、できるだけ遠出をする機会を作ってあげる、ということが目的とのことでした。出かけるときには子ども達それぞれにボランティアの担当を決めますが、施設に来たばかりの子はなかなかなじめず職員さんにべったり、ということも多いので、「少しずつ慣れていくのが大事」というお話をしてくださいました。
ボランティアスタッフ数名の方にお話しを伺ったところ、児童養護施設に関心を持ったのが、ボランティアを始めたきっかけという方が多いようです。一度一緒に遊ぶと、かわいい、もう一度会いたい、という思いが強くなるので今まで続けているという方、子どもの純粋さが大好き、という方もいらっしゃいました。「今日、あの子は元気そうだったよ」「あら〜、良かったね〜」という何気ない会話を聞いて、子ども達を見守るボランティアの自然な優しさも、感じることができた一日でした。