日本福祉大学から発信する
「チャレンジド」の精神
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地域福祉の発展、そして日本の福祉を世界へ
 「チャレンジド」の目標はいろいろある。「まずは日本福祉大を、障害を感じなくてもよいところにする。障害者にとっては、通学できるかどうかが大学を選ぶ大きなポイントで、中には諦めてしまう人もいる。大学に行きたいという人はもっと多いと思うので、そういう学生をサポートしたい」と辻さん。
スロープ付きの移送車で、行動範囲も広がります
そしてさらに、地域福祉の発展も目指す。2003年4月に支援費制度(利用者である障害者が、事業者・施設を選び、その費用を行政が負担する制度)が始まったことから、「チャレンジド」では昨年その実態調査を行った。この制度の導入による変化を調べたところ、美浜町には美浜町社会福祉協議会しか事業者が登録されておらず、しかも高齢者サービスで手一杯という現状だった。そこで、地域の障害者福祉のために「チャレンジド」自らが事業者になろうと、2003年秋には法人格を取得した。ヘルパーを必要としている人が地域にいる一方で、ヘルパー2級の資格を持つ700名余りの日本福祉大学の学生の力が生かしきれていない。この現状を改善し、学生と地域の橋渡しをすることも目標のひとつだ。「どの地域にも、その地域でしかできない福祉があると思う。地域や行政の意見、また障害者の意見を汲み入れながら、大学、地域社会、そして「チャレンジド」のような事業者が協力し合う『福祉のまち』を形成することが目標」と向さんは言う。
 4月からは、ヘルパー派遣事業も本格化する。医師や看護師の協力を得たり、ヘルパーの養成など、やるべきことは山積みだが、そんな中、辻さん、石川さん、土肥さんの3人がイギリスの福祉サービスの現場を視察するプロジェクトも決定した。「海外の先進的なNPOの実態を学び、それを学生たちに伝えて刺激を与えたい。大学の講義だけでは学べないものを伝えながら、元気がなくなってきている日本の福祉を変えていきたい。そして将来的には、日本の福祉を海外にも発信したい」。そんなみんなの意欲は、まさに「チャレンジド」の精神だ。
チャレンジドの様子 Infomation
特定非営利活動法人 チャレンジド
【主な活動】
居宅介護支援事業、バリアフリーマップの作成、相談・助言・情報提供活動、障害者福祉啓発事業
【連絡先】
愛知県知多郡美浜町大字奥田字北側五番地(野田方)
TEL/FAX:0569-87-6727
E-mail:npochallenged@yahoo.co.jp

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