ボラみ隊とは・・・
『ボラみみ』に掲載された団体に足を運んでボランティア活動を体験したり、ボランティア活動をしている人たちと交流する、「ボランティアしてみたい」「見てみたい」という人たちの集まりです。
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第1回目はボラ人インタビュー特集。若い男性3人のレポートをお届けします。3人ともボランティアをするのが初めて。偶然か、皆さん仕事に関連のある分野のボランティアを選んでいます。まずはなじみのある分野を選んで始めてみるのが、活動へのきっかけをつかむ1つの方法かもしれませんね。
REPORT 1 植村 一仁さん(23歳 予備校生) 植村 一仁さん

社会的に不利な人のために自分ができること
 弁護士になるべく、ロースクール受験を目指す予備校生の植村さん。週に1回、知的障害者通所授産施設である鳩岡作業所で、約30名の利用者の人とともにレクリエーションの時間を過ごす。
 植村さんが弁護士になろうと思ったきっかけは、大学時代の議員事務所でのインターンの経験にある。ある会合に出席し、薬害被害者の権利を必死で主張する弁護士の姿を見、社会的に不利な立場にある人の役に立てる弁護士という職業に憧れを抱いた。その後企業に就職したが、仕事の中で障害者の人達と直に触れ合う機会が多く、どうしてもインターンの時の憧れを忘れられなかったそうだ。そこで、思い切って勤めていた会社を辞め、弁護士を目指した。また、障害者との触れ合いを将来の業務に活かせられるのでは、と感じボランティアを始めようと決意した。
大きな挨拶と握手で緊張がふっとんだ
 植村さんは、身近にいたおじさんが第1級障害者だったり、小学生の時いじめにあい不登校になった時、障害学級のダウン症の子と友達になったりしたので、障害者に対する偏見はないそうだ。健常者も障害者も何ら変わりなく接することができるというが、ボランティア活動はこの鳩岡作業所が初めてだ。 手芸活動をしながら利用者さんとのコミュニケーションを楽しむ植村さん
 活動初日はとても緊張して、2回くらい入り口の前を通り過ぎてしまった。しかし入ってすぐ、利用者の皆に「こんにちは!」と大きな声の挨拶と握手で歓迎された。これで緊張もふっとび打ちとけられたそうだ。3ヶ月(2004.5月現在)経った今ではすっかり溶け込んでムードメーカーとなっている。活動日には植村さんの両親と同じ位の歳の利用者に、お金の数え方や買い物の仕方を教えることもあるが、「一緒にいる」ということを大切に過ごしている。皆ひとくくりで「障害者」というのではなく、それぞれ個性があるしそれぞれ相性があるので、いつも喧嘩する者同士が決まっていたりするそうだ。利用者の人たちの言いたいことは大体わかるようだが、「誰でも初めから通じ合えるのですか?」という問いには「初めからわかったらすごいですよ。慣れですよ、慣れ。」と明るく答える。
弁護士という夢を目指して
 実際ボランティア活動をすることにより、障害者を巡る様々な問題に触れることができ、日々いい刺激になっているそうだ。「何をおいても相手の立場になり、相手の言葉にならない望みを掴みとることを大切にしています。これは障害者とのコミュニケーションに限らず、弁護士と依頼人という関係に通じるので、将来の仕事にも活かしていきたいです」と植村さんは語る。
 カラオケの時間には利用者の人と一緒に『いとしのエリー』を熱唱し、拍手喝采を受けていた。この一つ一つの触れ合いを大切にし、夢にむけて歩んでいってほしい。
執筆:ボラみ隊 泉地

団体
情報
名古屋市鳩岡作業所
住所:名古屋市北区萩野通1-34    TEL:052-915-1557 FAX:052-915-2358 
 「いろいろなボランティアさんが来ることにより、利用者さんにも変化があります。」(ボランティア担当:澤田)
2004.3月号掲載 『ボラみみ』を見て3名が参加。次回ボランティア募集は2004年度末。

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